英語の独学:文章力編

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さて今回は、英語での文章を書くことに関して。

留学を決心する上で最も気がかりになることは英語力、というのは前回のコラム(読解力編)で示しましたが、ここで改めて、英語を学ぶ上で必要な4つのカテゴリーを、以下に記します。

  1. 読解力(Reading)

  2. 文章力(Writing)

  3. 聴取力(Listening)

  4. 会話力(Speaking)

今回のコラムでは、これら4つのカテゴリーのうち、2番目の文章力(Writing)に、スポットを当ててみます。

文章力を伸ばすには、読解力同様、とにかく書くこと。

英語を学ぶ留学生が必ず履修させられる、英語科の授業(English as a Second Language、いわゆるESL)においても、まずは初歩の初歩となる、以下の構文を教えられます。

SVO構文=Subject + Verb + Object

主語(Subject) + 動詞(Verb) + 目的語(Object)

この初歩の構文を教えられる前に、手順としては、何が主語(I、You、He、Sheなどの、人物を指すもの)で、何が動詞(say、act、get、moveなどの、行動を現すもの)で、何が目的語(there、words、moneyなどの、その文章の目的=オチとなるもの)なのかを、Vocabulary(語彙)の授業として学ばされます。

英語科の初歩の初歩では、それこそfruits(フルーツ)やbook(本)など、実際のものをビジュアルとして示しながらの説明を行う先生も、たくさんいます。言語を初歩の初歩から習う上では、言葉だけでは、どうしても限界があるからです。

そうして基礎の基礎を固めてから、実際の文章作成へと、自然に流れていきます。

英語の文章の殆どは日本語と違い、主語が必ず最初に来て、それを動詞で繋いでから、述語や目的語へと移ります。以下の5つのパターンが、日常生活でもビジネスの場でも、一般的に使われますので、これらを把握するのが英文作成の最初の一歩となります。

1. Subject(主語) + Verb(動詞)

2. Subject(主語) + Verb(動詞) + Subject Complement(主格の補語)

3. Subject(主語) + Verb(動詞) + Direct Object(直接目的語)

4. Subject(主語) + Verb(動詞) + Indirect Object(間接目的語)+ Direct Object(直接目的語)

5. Subject(主語) + Verb(動詞) + Direct Object(直接目的語) + Object Complement(目的語の補語)

1の例: I (s) eat (v).

2の例: He (s) is (v) the boss (sc).

3の例: I (s) like (v) an apple (do).

4の例: We (s) call (v) him (io) the boss (do).

5の例: I (s) baked (v) the cake (do) brown (oc).

英文法の基礎の基礎である、文章の作り方をまず覚えてからは、単語をひたすら覚えていきます。

主語とは何か。動詞とは何か。目的語とは。などなど。

文法にはここからさらに、細かいルールがたくさん出てきますが、文章の中に主役が居て、それが何を目的にどうするか、という基礎が固まっていれば、相手には確実にこちらの書いた文章の意味が伝わります。

あとはひたすら、文章を書く!

基礎が固まった文章であれば、書いた相手にも根っこの部分が伝わりますし、それはすぐに書き手の自信につながります。自信が増せば、誰に何を言われることも無く、文章を書くこと自体が日常となります。

この辺りは、スポーツのトレーニングや、楽器の練習と、ほとんど変わりません。巧くなれば楽しくなるし、楽しくなれば取っ掛かりが苦では無くなります。

勿論、英文法とは決して単純ではなく、時制の一致や冠詞など、ネイティブの生徒も苦労する難所が少なくありません。

ですが、基礎が固まっていれば、大抵の応用には、対応できます。最終的には地味な繰り返しが、文章力向上の要因になります。

特にアメリカで就職する事を視野に入れるならば、契約書の国ですから、文章力は高くて当然。会話能力以上に、商談や会議などをまとめる最後のカギは、文章力になりますから、これから英語を勉強していく皆さんにはぜひこのカテゴリーを頑張ってほしいと願います。

最後に、アメリカ生活10年以上の筆者が勧める、英文法の教科書を紹介します。

文法を初歩から勉強する上で、恐らく一番役に立つであろう、Betty Schrampfer Azar,とStacy A. Hagen著の「Azar-Hagen Grammar Series」。フォントサイズも大きく、カラーを使い分けて、文法の仕組みを図解したりします。こちらのあらゆるESLクラスで使われており、筆者も勿論、持っています。

Diana Hacker著の「Rules for Writers」は、ビジネス書類の作成方法や、履歴書の書き方なども解説しており、上記のAzarよりも中級者向けです。本自体は非常に読みやすく、社会人になってからも、文章作成に詰まったときに、よく使います。

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