日々の自然体な英語勉強法

「英語力を伸ばすためにはどうすればいいの?」という質問を常に頂きますが、こればかりは「英語に1分1秒でも触れる時間を増やしてください、それも毎日」としか答えられないのが、ホンネだったりします。

そこで、ネイティブと商談や議論ができるレベルの英語力を持つスタッフに、日々の生活に自然体で組み込んでいる英語の勉強方法を聞いてみました。

1. ニュース番組を見る

ABC 7KTLA 5はローカルニュース中心で、学校や職場等での日常会話に使えるネタがたくさん流れるのでお勧めです。見るのは最初の10分で構わないですし、音声を聞いているだけでも十分です。

時間帯は、起床直後に朝食を摂りながらの朝6時台と、寝る前の夜10時台は毎日欠かさず見ます。4時台や5時台は、仕事の落ち着き状況によって、見ます。

2. 通勤(通学)中は、KNX 1070(AM 1070)を流す

こちらもローカル中心なので、早朝に見たニュースの内容の復習になります。交通情報も頻繁に流れますので、事故の発生したルートを避ける時に、たまに役に立ちます。

3. 英語のアカウントのみをフォローするツイッターを利用

自分のデスクで事務仕事を行っている時は、ブラウザを複数起動(ChromeとFirefoxを主に使い、OperaやSafari、SeaMonkey等をサブとする。Internet Explorerは脆弱性が高すぎるので使わない)し、サブで使うブラウザに英語アカウントのみをフォローしている自分のツイッター(一切書き込まず、ひたすらタイムラインを追うだけのアカウント)を立ち上げておきます。

NBCやCNNといったニュース系は、リアルタイムでニュースを流すので、仕事で手が空いた時にこれを見るようにすれば、世の中で起こっている事が英語で(それなりに)頭に入ってきます。

ツイッターの良い点は、どんな言語であれ140文字の制限がある事です。英語の文章は140文字程なら読むのが難しくないですし、特にニュース関係はそうした短い字数でもS+V+Oの明確な文章に仕上げますので、タイムラインを適当に追うだけでも(苦痛を感じず)短時間で十分な文章量に目を通す事が出来ます。

職場の同僚等に見られても、英文で画面が埋められたツイッターならば、別に怪しまれることも無いでしょうし(笑)。

4. 最低500単語(文字ではなく、”単語”単位)以上の新聞・雑誌記事を、オンラインで読む。

LA Times」等、新聞のウェブサイトは1日に読める記事数に制限がありますが、特に新聞はひとつひとつの記事のワード(=単語)数が多いので、少しでも自分に興味のある分野の記事を1日に3~4本は読むようにします。

アメリカの新聞はインクの印刷クオリティが悪く、すぐに手が汚れてしまう上、何よりフォントが小さくて読み辛いのですが、オンラインであればその心配は無し。ロサンゼルス近郊の街には常にローカル誌がありますし(Glendale News PressPasadena Star NewsWEHOvilleなど)、先ずは自分の住んでいる街の名前から探してみて、自分に合うと思った所を3~4つブックマークしておくと良いでしょう。

重要なのは、「自分が興味を持てるかどうか」。記事の見出しを見て書かれた内容が気になれば、難しい単語が散見されても、理解するのは決して困難ではありません。記事になるようなものであれば、どんな話にも必ずオチはありますし、それらを頭の片隅に入れておけば、日々の会話でも十分使えます。

5. 前日のトーク番組やレイトナイト・ショーを、番組の公式ポッドキャストやYouTubeチャンネルでカバーする

サンタモニカから平日の6~10時まで生放送し、時事を斬ったり芸能人をイジったり、有名ゲストを突然呼んだりする老舗早朝トーク番組「Kevin and Bean」は、番組のトーク及びゲスト部分のみをmp3形式で抜粋したポッドキャストをその日の午後にはアップしているので、私は帰宅してからよく聞いてます。これを聞いていれば、ハリウッド周りの芸能情報や、世界で起こっている珍事件をかなりカバーできます。

ジミー・ファーロンジミー・キンメルも、数字の良かったセグメントを公式チャンネルですぐにアップしています。この司会者たちは風刺が強烈で、特に「何かと自分を賢そうに見せる人たちに墓穴を掘らせる」企画を作るのが、昔から上手いです。

9月8日からLate Showを引き継ぐスティーブン・コルベアも、注目です。視野が広くギャグも強烈で、頭の回転が異常に早いアメリカ人の象徴です。

コルベアの姿はコメディ・セントラル時代の放送も向こう何年分かオンラインで見られますので、知的な笑いが欲しい時には、良い時間潰しになるでしょう。

6. 高齢のネイティブと、できるだけ頻繁に話す

特にLAに住むアメリカ人またはアメリカで生まれ育って完璧な英語を話す移民の高齢者は、非常に頭が冴えていて、話す内容も豊富な場合が多いです。既に仕事から引退している人たちならば、話したくて仕方ないでしょうし、私の経験上、そうした人たちならば文法や正しい用語の使い方などもきっちり教えてくれることが殆どです。

7. 教会に行く

どこの教会でも毎週日曜朝はたくさんの地元住民を集めますし、平日でも夕方から夜にかけて聖書朗読などの様々な活動を行ったりもします。

別にクリスチャンである必要はありません。要は、フレンドリーなネイティブが自然に集まる場所へ行き、そこでそうした人たちと知り合うのが目的です。よって、上記の6を満たすのも難しくありませんし、私がたまに電話して意見交換をしたりするおじいちゃんおばあちゃん達とは、常に教会で知り合いました。

ですので、来訪者の大半がネイティブである教会を自宅近く又は職場・学校の帰り道等の、自分がアクセスしやすい場所で見つけるのが、スタートです。

教会に行くからと言って、キリスト教の事を話さなければならない、というのは全くありません。実際私は教会に行っていましたが、見た映画や読んだ本、通っていた学校の授業や文化的差異の話ばかりを他の人たちとしていました。一箇所だけでなく、けっこうな数の教会に友達と一緒に行きましたし、自分と合わないと思ったらそこは行かなければいいだけの話です。

8. BGM代わりにKPCCを流す。

KPCCとは某有名短大から生放送されているアカデミックなラジオ局で、ニュースは地元情報から世界情勢までカバーし、国内外の様々な文化をディスカッション・トピックに選びます。トーク内容は、ネイティブの大学生以上や現役講師達に向けられていますが、パーソナリティ達は基本的にゆっくり話すので、ある程度のレベルの聞き取り能力を磨く上でかなり重宝するラジオ局です。特に聞くものや見るものが無い時に、私は必ずKPCCのサイトにアクセスして「Listen Live」で生放送を流してます。

9. NetflixやHuluを多用する

一番安い月額プラン(Netflixは$7.99)でも、相当数のドラマや映画を見られますし、何よりも英字幕を表示できるので、内容の理解に助かります。映像から英語に触れる場合は、音声と英字幕がセットになっているのが、常に望ましいです。

また週末は出来るだけ映画館まで行き、新作映画を見ます。何を見るべきかは、全米中のプロフェッショナルな映画批評をほぼ全て集めているRotten Tomatoesを参考にします。80%以上の支持を得ている作品はまず、ハズレません。

上記をトータルすると、1日におよそ2~3時間は英語に触れている計算になります。

いずれの行動にしても、無駄には一切、なりません。

自らの意志で動けば、それだけ得られるものがありますし、キツい言い方をすれば、何の努力もしない人は上記のやり方すらも思いつかないでしょう。

コツは、「勉強という意識を持たず、歩いたり息をしたりする感覚で、毎日続ける」事です。誰にも言われること無くこうした自己鍛錬を黙々と3カ月も続けていれば、必然的に力はつきますから。

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